更新日 : 2012-11-25 17:02:57

フロリダのローズマリーは山火事で生まれ変わる

なにがすごいの?

アメリカの東海岸のフロリダ州は山火事が多い地域です。

この地域で生息するローズマリーというハーブは、以前ここでご紹介した植物がもつアレロパシー(陣地ゲームが得意なセイタカアワダチソウ)という作用を利用して、周囲のほとんどの植物を枯らし山火事が起きたときでも自分に被害が及ばないように身を守っています。

しかし大きな山火事が起きてローズマリーが燃えて死んでしまうと、今までアレロパシーによって発芽を抑制されていたローズマリーの種が急激に成長し、山火事後に新しいローズマリーの集団が繁栄します。

※アレロパシー:植物が化学物質を出して他の生物に対して成長を阻害したり促進したり様々な作用をもつこと。

どうやって役立てるの?

ローズマリーが放出する化学物質によって自宅の周りなどの雑草を少なくすることができれば、除草剤を使う必要がなくなるかもしれませんね。

どんな研究をしているの?

ローズマリーは針のような葉をしているので、葉の表面から蒸散によって水分が失われる量が少なく乾燥にも強いことが分かりました。

また全体的に丸い形をしているのでフロリダの吹きつける風の影響も受けにくく、山火事以外にもフロリダの気候に適した戦略をもっていることが分かりました。
ローズマリーが放出する化学物質についてどの成分にアレロパシー効果があるのか、その作用についても研究されているところです。

どんな技術開発ができるの?

ローズマリーが放出する化学物質には、防虫効果やミツバチを呼び寄せる効果があるとも言われ、受粉促進に役立てることができるかもしれません。

植物を効果的に寄せ植えすることで、薬剤をできるだけ使わずに養蜂や人工栽培ができるといいですね。
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