更新日 : 2013-12-16 07:21:14

自然に学ぶ螺旋の渦巻き~新しいファンの形~

なにがすごいの?

私達の身の回りでは、見えないところで回転装置がたくさん使われています。
換気扇や扇風機など、液体や気体を回転させて流すことで、冷やしたり熱したり、あるいはかき混ぜたりと、電気で動く回転装置のおかげで私達の生活は支えられています。

ところで、キッチンやお風呂で排水する時に、排水口に竜巻のような螺旋(らせん)の渦巻きができるのを見たことはありませんか?
渦巻きは物理法則に従って自然にできる形ですが、水が効率良く流れていくための一つの形です。
他にも、自然界には物理法則に従って発生する台風・竜巻・海の渦潮のような渦巻きがあります。

また生物にも螺旋の渦巻きはたくさん存在していて、オウムガイや巻き貝の殻、大昔のアンモナイト化石、私たちの耳の中にある蝸牛、さらには皮膚の小さな孔なども、渦巻きや螺旋を描いています。

人が回転装置を発明するずっと以前から、自然は気体や液体を効率良く速く流すためには、渦巻きや螺旋を利用するのが一番良い方法であることを知っていたのです。

どうやって役立てるの?

螺旋のデザインを、ファン・渦巻きポンプ(渦巻き型の羽根車が回転する時の遠心力を利用して、液体を汲み上げるポンプ)・ミキサー・タービン・ダクト・プロペラなどの回転装置に役立てる事ができれば、エネルギー消費量と二酸化炭素の排出量を抑えながら、より効率よく気体や液体を流すことができるようになります。

どんな研究をしているの?

パックス・サイエンティフィック社は、自然界に見られる螺旋の形を真似て、新しい形のミキサーやファン、タービン、ポンプ、プロペラなどを開発し(写真2)、それらのいくつかについては特許を取得しました。
これらの回転装置は、従来のものに比べてエネルギー消費や騒音を最大で30%減らすことができます。


どんな技術開発ができるの?

パソコンや冷蔵庫の空冷ファン、キッチンの換気扇、屋外に設置されたエアコンの室外機など、静かに耳を澄ませば、きっとファンの回転音が聞こえてくるはずです。

これらに新しい形のファンを応用することができれば、より少ないエネルギーで、より効率良く冷やしたり熱したり、あるいはたくさんの気体や空気を流すことができるようになります。

またファンが回転する時に発生する騒音を抑えられるので、今までよりも静かで快適に暮らせるようになります。
名前(必須) : メール :
タイトル(必須) :

※コメントの公開は承認制となっております。
※コメントを書き込んでも承認されるまでは表示されません。
※メールアドレスは管理者から直接メールがほしい場合に入力してください。入力しても表示されません。