更新日 : 2013-09-22 08:00:18

水上の忍者たち

なにがすごいの?

中央大学アメンボロボット
(C) 中央大学 中村先生
普段私たちは水面に立つことやその上を歩くことはできません。
しかし、アメンボは水溜りに浮かぶことができます。

これはアメンボの脚には表面に小さなデコボコのついた毛が密生しているために脚が濡れないようになっているからです。
このおかげで、水の表面張力により一本の足だけで体重の15倍も支えることができ、前進するときは中脚で水面を蹴ることで1秒間に100センチメートルも進むことができます。

どうやって役立てるの?

Water-repellent legs of water striders
(C) nature vol432, 4 Nobember 2004, p.p 36-36
アメンボの動きを真似て、水面を自由に動き回るロボットを作ることができます。
このロボットに化学物質のセンサーを取り付ければ飲料水の水源に毒物が含まれていないかどうか水質調査に利用でき、カメラを搭載すれば偵察や探査にも使えるだろうと考えられています。

どんな研究をしているの?

ハスの葉には微細な凹凸の階層構造が存在し、これにより超撥水性を実現しています。
アメンボの脚の毛も同様に微細な凹凸の階層構造を持っており、このおかげで、アメンボは足を濡らすことなく水面に立つことができるのです。
(きれいな水玉つくります。水をはじく!汚れない!ハスの葉)

また、水面を蹴るときには、脚先に爪があるためそれが水中に入っていくことで渦を作り出すことができます。
アメンボは後方へ渦を蹴るように放り出すことでその反動を利用し、1秒間に100センチメートルもの速さで進むことができます。
このことは飛行機やロケットが空を飛ぶのと同じ原理です。

どんな技術開発ができるの?

本物のアメンボの映像をもとに動きを研究し、重量はおよそ1グラム、1円玉の重さほどしかない、水上での移動が可能なアメンボ型ロボットの試作機の開発に成功しています。
この試作機の材料費はわずか1000円程度だそうです。

【参考】
・Nature vol.432, p.p36-36 (04 Nov 2004)
中央大学バイオメカトロニクス研究室|アメンボロボット
NanoRobotics Laboratory(英語)
名前(必須) : メール :
タイトル(必須) :

※コメントの公開は承認制となっております。
※コメントを書き込んでも承認されるまでは表示されません。
※メールアドレスは管理者から直接メールがほしい場合に入力してください。入力しても表示されません。