ゴムでできた普通の吸盤はつるつるした平らな面にしか使えませんが、タコの足の吸盤は、ゴツゴツした岩場や魚などの獲物にも強力にくっつきます。
普通の吸盤が粗い表面にくっつかないのは、デコボコのせいで吸盤のふちにすき間ができてしまうからです。
タコの吸盤の表面には、直径3
マイクロメートル程度の毛がびっしりと敷きつめられていて、毛の先にはさらに目に見えないミクロな突起がついています。
このミクロな突起1つ1つが面に吸い付くことができます。
吸盤表面の毛が表面のデコボコに合わせて変形しながら1本1本が吸い付くので、吸盤のふちにすき間ができません。
このようにして、粗い表面でもタコの吸盤はぴったりと吸い付くことができるのです。