更新日 : 2013-10-04 09:10:06

植物が作る宝石プラント・オパール

なにがすごいの?

イネ科などの植物では、細胞(さいぼう)の中にガラス質のものがつくられて、植物が枯れた後も土の中に半永久的に残ります。
顕微鏡でなければ見えない小さなものですが、種類によって異なるきれいな形をしていて、プラント・オパールと呼ばれます。

風に揺れる水田のイネの中で小さな宝石が作られているわけです。

どうやって役立てるの?

現代の技術でガラスを作るためには、千何百度以の高温で熱する必要があり、莫大なエネルギーを消費して二酸化炭素を発生します。

一方、植物が土の中の化学成分を蓄積させて、時にはプラント・オパールのような鉱物すら作る仕組みには、省エネ・低環境負荷の新しい材料製造プロセスのヒントが隠されています。

どんな研究をしているの?

プラント・オパール("Plant Opal"あるいは"Phytolith")は、この土壌中に残された植物珪酸体(シリカボディ)の総称です。
イネ・タケ・ヨシ・ススキなど、イネ科植物中に珪質化した細胞として存在します。

種類によってひとつひとつの形が異なり、植物が枯死したあとも土壌中に化石として残るので、遺跡の分析にも使用されます。

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