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人間や普通の動物の骨は、使わないとスカスカになってもろくなり、強度も低くなります。
骨は力を加えられないと成長させる信号が出ないためです。
このため、骨折をしてあまりギプスで固定しすぎるとかえって骨が弱くなります。
特にお年寄りは骨折をきっかけに寝たきりになってしまうことも少なくありません。
無重力空間に長時間滞在した宇宙飛行士も、骨の強度低下が問題になっています。
しかし、アメリカクロクマは、半年もの間冬眠し骨に負担をかけないのに、その間かえって骨が強くなっていることがわかりました。
また、歳をとっても、骨はスカスカにならないことも報告されています。
骨に力をかけなくても成長させるメカニズムが明らかになれば、将来人類が日常的に宇宙に出かけるようになっても骨が弱くならないようにできるかもしれません。
また、上に挙げたような骨折時の問題や骨粗しょう症を薬に頼らず根本的に克服する切り札になる可能性もあります。