更新日 : 2013-11-10 07:16:57
大雪警報はカマキリに聞け!カマキリの産卵位置のふしぎ
なにがすごいの?
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野辺のにぎわい
カマキリは秋に草の茎や小枝などに卵を産みつけ、卵そのまま冬を越します。
雪国地方には昔から「カマキリが高いところに卵を産むと大雪」という言い伝えがあり、その冬の積雪量が予測できるとされてきました。
産卵位置と積雪量の関係を詳しく調べた結果、この言い伝えが本当らしいことがわかりました。
卵を産む位置が高すぎると鳥や動物の餌になり、低すぎると雪に埋もれてしまうので、雪に埋もれないギリギリの高さに卵を産むのだと考えられています。
カマキリは雪が降る3ヶ月も前から、どのくらい雪が降るかを予測していたのです。
どうやって役立てるの?
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野辺のにぎわい
カマキリなどの動物は、人間が感じ取ることのできない地球からの情報をキャッチし、気候や災害を事前に察知しているのかも知れません。
このような動物の能力を活かせば、気象や災害の予測がより正確にできるようになります。
どんな研究をしているの?
カマキリの産卵位置と積雪量が何年にもわたって詳細に調べられ、相関関係が統計学的な手法によって証明されています。
カマキリが何から積雪を予測しているのかについては、木を通して伝わる地球の微弱な振動を感じ取っているという説が唱えられています。
地球の振動から気象予測ができるのかも含めて、現在も検証が続けられています。
どんな技術開発ができるの?
カマキリの産卵位置や木から伝わる地球振動を取り入れた気象予測調査が行われています。
【参考】
・酒井與喜夫「カマキリは大雪を知っていた―大地からの“天気信号”を聴く」 (農山漁村文化協会)